瑕疵担保責任と契約不適合責任 その2
- 請負契約の瑕疵担保責任
- 売買契約と請負契約の瑕疵担保責任の違い
- 信頼利益と履行利益
- 民法改正により売買契約は契約不適合責任へ
請負契約の瑕疵担保責任

請負契約は、注文住宅を建てる場合等の請負人が仕事を完成する事を約し、注文者が報酬を支払う事を約す契約です。
請負人の(瑕疵)担保責任は、請負人の仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は瑕疵の修補を請求できます。ここで売買契約の瑕疵担保責任にはなかった「瑕疵の修補」が出てきました。それは・・・
例えば注文住宅を建築業者に建ててもらい、引き渡しを受けたとします。ところが引き渡しを受けた建物が雨漏りをしていたなんてとき。雨漏りというのは瑕疵にあたりますので「修補の請求」(修理してください)といえそうです。
さらにこの場合には修補に代えて又は修補とともに損害賠償も請求する事ができるみたい。
また、売買契約では契約の目的を達成できなかった場合には解除ができますが、建物その他の土地の工作物に関する請負契約の場合は瑕疵があり目的を達成できない場合であっても解除ができないのが原則です。
ただし、請負契約で解除ができないとされているのは、解除するとせっかく建てた建物を原状回復として取り壊す必要があることから請負人の経済的負担が大きいため解除ができないとされているようです。もっともそうであるならば壊さないといけないほど、瑕疵の程度が酷い場合には例外的に解除できる場合もあるらしい。
売買契約と請負契約の瑕疵担保責任の違い
この様に担保責任は①売買契約と②請負契約で違いがある。
請求できる権利・・・①損害賠償、解除 ②修補、損害賠償、解除
保護の対象・・・・・①信頼利益 ②履行利益
信頼利益と履行利益
信頼利益は、目的物が100万円で瑕疵があった事で20万円価値の減少があった場合にその20万円が保護の対象。
履行利益は、信頼利益を含み、さらに転売利益(契約時点で予測が可能と認められる場合等でなければならない)が保護の対象になります。
請求の範囲及び保護の対象も請負契約の方が広いようです。
民法改正により売買契約は契約不適合責任へ
民法改正が2020年4月1日に予定されていますが、この時に売買の瑕疵担保責任がなくなり、その代わりに契約不適合責任というものになります。
契約不適合責任になると、①損害賠償請求権、②壊れているものを修理(壊れていないものにして)してとする追完請求権、③損害賠償請求権、④代金減額請求権が請求できるようになり、また保護の対象も履行利益になります。
今までの瑕疵担保責任と比べ、契約不適合責任の方が売主にとって重い責任となりますので契約の際は注意するように心がけた方が良さそうです。