日照権(受光利益)は簡単には保護されない
- 日照権や受光利益のはなし
- 日照権は保護されるのか?
- 実際に日照権が保護された事例
日照権や受光利益のはなし

隣接地建物が建築されたから光がささなくなったとか、最近であれば太陽光パネルに光がささなくなったので受光利益を侵害されたって話があったりする。
この様な日照権とか受光利益って保護されるのでしょうか?
日照権は保護されるのか?
例えば私の家の隣接地に建物が建っていなかった(更地)ため、十分な採光があり家の中も非常に明るかったのですが、その隣接地に建物が建ったため私の家の採光が確保できなくなりました。
だから私は家が暗くなったことを許せなくて自分の日照権があることを理由に隣接地の所有者に対して権利の侵害があったことを主張します・・・・。でもこれは・・・
確かに日照が確保できなくなったのは嫌だというのはわかります。一見正しくもみえてきますよね。でも本当に正しいのでしょうか?
これが本当に完全な日照を確保しなければならないのであれば、隣接地の土地の所有者は、かなり私に配慮した建物しか建てる事ができなくなり、極端なはなし建物を建てることができなくなることだってありますよね。
隣接地の所有者だって建物を建てる権利はあるのです。都市計画法や建築基準法等で建てられる建物の用途や建蔽率・容積率等が定められており、その範囲であれば建物は建てられます。日照の完全な保護というのであれば商業地で建物を建てることなんてできませんよね。
だから日照権というのは何でも簡単に保護されるというものではありません。
実際に日照権が保護された事例
じゃあどういった場合に保護されるのか?って話になると思いますが、日照権の主張が認められた最高裁判例(民集 第26巻5号1067頁)があります。(外部リンク:
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/918/051918_hanrei.pdf )
これは隣接建物所有者が違法な増築を行い、しかもその増築を知事から工事施工停止命令や除却命令をされたのにそれを無視しており、それによって住宅地域における日照、通風を大はばに奪われたことにより不快な生活を余儀なくされ、これを回避するため引っ越しを行った事例です。
これは極端な事例ですが・・・。
いずれにせよ前述のとおり隣接地所有者にも建物を建てる権利はありますので、全ての日照権が守られるものではありません。
だからその地域でどのような建物が建てられるのか等の情報を知っておくことが重要だと思います。