分かりやすい複利計算の活用方法
人は将来より現在の価値を大きく感じる

人は将来の価値より、現在の価値を大きく感じます。
そして現在時点の価値を大きくみるあまり、不合理な行動をしがちです。
ダーイエットは明日からぁ・・なんていいますがこれが最たるものです。
なぜならダイエットをしたいなら目先の食べ物を我慢するのが合理的な行動です。でもそれを我慢できないから、明日からダイエットをするという理由をつけて、目先の食べ物を食べてしまいます。
私たちの生活はこの様な偏向があるため、将来の価値を正確に測定するにはどうしたらいいのでしょうか。。
将来の収益について考えてみる
不動産を運用する場合は、将来どの程度の利益が生ずるかを予測する必要がある。
どうやったらそれを求める事が出来るのかっていうと、便利な複利計算というものがある。
今回は複利計算のうち、複利終価率、複利現価率、年金終価率、償還基金率、年金現価率、年賦償還率について書きたいと思います。
複利終価率とは
今、100万円持っていたとします。仮にそれを運用して年間の利率が5%だったら、1年後には105万円になる。ってことは現在の100万円は1年後に105万円になるから、1年後を式にしてみると・・・
①100万円 × ( 1 + 利率0.05 )= 1,000,000円 となる。
じゃあ、二年後はどうなるかというと・・・複利は利率も含めて運用するから
②100万円 × ( 1 + 利率0.05 )^2= 1,102,500円
さらに三年後は・・・
③100万円 × ( 1 + 利率0.05 )^3= 1,157,625円
となる。^2は二乗、^3は三乗です。
この太字の部分が複利終価率というもので、100万円を年利5%で運用した場合に1+利率のべき乗だけ大きくなります。その計算結果が複利終価といいます。
これで100万円を3年間、年利5%で運用すると1,157,625円になるという事がわかりました。
複利終価率を求めるなら『複利計算の利率を求める』で簡単に求めることができます。
複利現価率とは
現在の価値に利率をかけて将来の価値が求められるのなら、逆に将来の価値から現在の価値も求められますよね。これが複利原価率といい、計算結果を複利原価といいます。
先ほどの式について右項と左項を入れ替えてみると・・・
①1,050,000円 ÷( 1 + 利率0.05 )= 100万円
②1,102,500円 ÷( 1 + 利率0.05 )^2 = 100万円
③1,157,625円 ÷( 1 + 利率0.05 )^3 = 100万円 となる。
①についていうと一年後の105万円が、現在の100万円と等しいということ。つまり、将来の金額が高いのに現在の金額と同じということであれば相対的にみて現在の価値の方が高いということですよね。額面だけを見ると将来が大きいのにイコールになるのですから。。
だから、ダイエットは明日からになるということですね。
この様に将来の価値または現在の価値を算出する事ができます。
複利現価率を求めるなら『複利計算の利率を求める』で簡単に求めることができます。
年金終価率とは
複利終価は、初年度の投資額をそのまま複利で運用するって話でした。
ところが不動産の場合って賃料が定期的に入ってきます。
その場合って長期間の計算になるので複利終価では運用実績を計算するのが大変です。
どうしたらいいのでしょうか・・・
そういった場合には年金終価率を使って年金終価を求めましょう。
年金終価率の式は・・・
(( 1 + 利率 )^n - 1 ) ÷ 利率
この式でまとめて収益を計算する事ができます。nは運用期間です。
試しに3年間、毎年賃料が100万円入ってきたとして、入ってきた収入に対して、年間5%の利率があった場合、最終的には幾らになるか計算してみましょう。
ちなみに複利終価でも求めることができるので、やってみます。
1年後受領する賃料:100万円 ×( 1 + 利率0.05 )^2= 1,102,500円(2年間運用)
2年後受領する賃料:100万円 ×( 1 + 利率0.05 ) = 1,050,000円(1年間運用)
3年度受領する賃料: 1,000,000円
合計で3,152,500円になります。
では、年金終価率にて求めてみましょう。
年金終価率の式に当てはめてみると・・・利率5%で3年間つまりnが3だから
(( 1 + 5% )^3 − 1 ) ÷ 5% = 3.1525
100万円 × 3.1525(年金終価率) = 3,152,500円
この様に簡単に求めることができます。
年金終価率を求めるなら『複利計算の利率を求める』で簡単に求めることができます。
償還基金率とは
将来の投資のために複利で運用しながら一定額を積み立てたい・・・。
いったいどれくらい積み立てていけば良いんだろう?
でも計算が難しそう・・・。
なんて時に使えるのが償還基金率です。
償還基金率の式は・・・
利率 ÷ (( 1 + 利率 )^n - 1 )
先ほどの年金終価率の式と比べるとすぐわかると思いますが、年金終価率の逆数です。
せっかくなので先ほどの例と同じ様に利率5%で3年後に3,152,500円を積み立てるには毎年いくら積み立てておくべきなのか算定してみます。
3年後に3,152,500円を積み立てるには・・・
5% ÷(( 1 + 5% )^3 − 1 ) = 0.3172086(下8桁四捨五入)
3,152,500円 × 0.3172086 = 1,000,000円(0円以下四捨五入)
毎年1,000,000円を利率5%で3年間積み立てると3,152,500円になるのが分かりました。
同様に例えば10年後に利率2%で5,000,000円積み立てるには毎年いくら必要なのか?とかやってみてください。
償還基金率を求めるなら『複利計算の利率を求める』で簡単に求めることができます。
不動産の投資って(年金現価率)
年金終価率によって、最終的に得られる収益を求める事ができました。では、不動産を購入するに際し、その価格で判断できるでしょうか?
その判断にはもうひと手間必要ですね。なぜなら年金終価率で求めた価格は、将来の価値なので現在の価値に割り戻さなければ、現在の価値が分からず幾らで購入すべきかが分からないからです。
この金額を算出する方法として年金現価率というものがあります。年金現価率によって、年金終価を現在価値にする計算ができます。
年金現価率の式は・・・
(( 1 + 利率 )^n -1) ÷(利率×( 1 + 利率 )^n)
先ほど求めた複利終価は3,152,500円でした。
これの現在価値は先ほどの複利現価率を使えば求められるので、
三年後の複利現価は
1 ÷( 1 + 5% )^3 = 0.863837599(下10桁四捨五入)
複利終価の逆数なので1を複利原価で割ってます。
3,152,500円 × 0.863837599 = 2,723,248円(0円以下四捨五入)
現在価値にすると、2,723,255円になります。
先の年金現価率に条件を入れると・・・
(( 1 + 5% )^3 -1) ÷(5%×( 1 + 5% )^3) = 2.7232480
1,000,000円 × 2.7232480 = 2,723,248円
同じ金額になりました。
年金現価率を求めるなら『複利計算の利率を求める』で簡単に求めることができます。
年賦償還率(元利均等償還率)
家を購入して住宅ローンを借りている人は、毎年、元金と利息を均等に支払っていると思います。
その根拠となる計算が、この年賦償還率です。
年賦償還率の式は
(利率×( 1 + 利率 )^n) ÷ (( 1 + 利率 )^n -1) です。
これって実は複利年金現価率の逆数です。つまり、分子と分母を入れ替えただけ。。
例えば初年度の借り入れが、3,000万円だったとします。毎年の利息(利率)が1%ととしてこれを30年間で返済するとします。元利均等償還率を使うとこの場合に毎年幾ら返すべきなのかが分かります。
条件を式に当てはめると
(1%×( 1 + 1% )^30年) ÷ (( 1 + 1% )^30年 -1)= 0.038748113
3,000万円 × 0.038748113(元利均等償還率) = 1,162,443円/年(0円以下四捨五入)
これで年間の元金と利息の支払額を求める事ができました。
年賦償還率を求めるなら『複利計算の利率を求める』で簡単に求めることができます。
この他にも複利計算は使われることが多く非常に便利です。また今度ご紹介させていただきたいと思います。
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