分かりやすい不動産業者の地歴調査

  • 地歴調査の必要性
  • 全部事項証明書等について
  • 過去に土壌汚染を疑うような所有者はいないか?

地歴調査の必要性

過去にも何度か記載しましたが不動産の売買契約では瑕疵担保責任を負うかどうか決めます。

そして建物がないいわゆる更地の取引の場合に問題となるのが土壌汚染の話。

売主が瑕疵担保責任は負いません。とするとこの土壌汚染の瑕疵担保責任を負わないことになります。

ところがその更地を引き渡してその後実際に瑕疵が発見された場合、売主には瑕疵担保責任を問えない(その特約の有効が否かを争う場合はあります)のですが、そうなった場合に不動産業者にその矛先が向くこともあるのではないでしょうか?

そうならないためにも不動産業者はプロとしてある程度の調査が必要ですよね。だから少なくとも不動産業者は法務局で地歴調査をしておいた方がいいと思います。それというのも地歴調査で過去に工場用地等に利用されている場合は汚染の可能性があり、事前に買い主が分かっていれば少しは覚悟ができますよね。土壌汚染の除染作業が必要となると数千万を超えるお金がかかることだってありうるので、買い主にしてみると大変な負担になるのでやはりそういった情報提供は必要だと思います。

そして地歴調査は謄本を取得するだけで調査できてしまうのでそんなに費用がかかるものではありません。だから最低限やっておくべきなのではないでしょうか?

全部事項証明書等について

過去の登記簿の記録を調査する。

その場合に必要となるのが、①全部事項証明書、②コンピューター化によって閉鎖された閉鎖登記簿、③登記簿の紙が粗悪であったために移記された閉鎖登記簿、④旧土地台帳、があります。

全部事項証明書は、所有者や債権者等が記載されているもので不動産取引においては必ず取得するものなので、誰もが知っている資料だと思います。ちなみに全国どこの法務局でも全国の全部事項証明書が取得できます。

次に、コンピューター化に伴う閉鎖登記簿。これは登記簿を取得する際の用紙の下の方に記載されている閉鎖登記簿にチェックしないと取得できません。これはその名の通り、登記簿の情報が電子化されたときに閉鎖したものであって紙で作成されたものです。これは紙で保存してあるため、管轄の法務局でしか取得することができません。

粗悪移記閉鎖謄本は、昭和初期に物資が不足しており、紙が粗悪だったため移記した閉鎖謄本です。これは登記簿の申請用紙のどこにも記載されていないため、知名度が低いです。取得の際は枠外に、粗悪移記閉鎖と記載すると出してもらえます。ただ取得するのに時間がかかるため時間に余裕を持って取得するようにした方がいいです。もちろん管轄の法務局でしか取得できません。

旧土地台帳は昭和初期やそれ以前の記録が記載されているものです。申請する際は、移記閉鎖謄本と同じく申請用紙の欄外に旧土地台帳と書かないと取得することができません。また粗悪移記閉鎖謄本と同じく取得するのに時間がかかるので、調査にはゆとりをもって行った方がいいです。これも管轄の法務局でしか取得できません。ちなみに旧土地台帳を取得する際に収入印紙は必要ありません。

過去に汚染を疑うような所有者はいないか?

この様に法務局で調査すると、土地の地歴を確認することができ、そこに工場等の土壌汚染を疑うような建物があるかどうかを確認することができます。

だから不動産の調査では過去に田や山林等の地目から宅地へ変化した流れをつかみ、どういった所有者が使っていたか、事業者がいればどの様な事業を行っていた事業者なのか確認することが必要だと思います。

そして調べた結果、地歴に土壌汚染を疑うようなものがあれば、それを踏まえて瑕疵担保責任を負わないでいいかどうかを打ち合わせした方がいいですよね。

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