交渉時の意見の調整方法

意見の調整は難しい

人が多くなれば多くなるほど、意見がたくさん出てくる。

いろんな意見を聞くことで刺激になることや勉強になることがある。

その一方で、仕事や交渉の局面では登場人物が増えることで話が進まなくなるなんてことはよくある話です。

みんなの意見を聞くのは大切だけど、聞きすぎると話が進まない。こうなると意見をまとめて評価して進める必要があると思うけど、その評価をするのが難しくて結局進められないという状況を目にすることがある。

それが2者間の交渉とかになってくるとそういった傾向が顕著になってきますよね。

そこで交渉における意見の調整について考えてみたいと思う。ただ意見といってもその時々において様々なものがありますが、交渉でよく出てくる意見は選択と評価が軸になっているものが多いので、そこに絞ってみたいと思います。

意見の選択と評価

まず人はその時々において様々な選択をすることによって生きていくことになりますよね。例えば幼稚園や小学校、中学校のお受験をするのかしないのか?高校や大学はどこにいくのかまたは就職するのか?などの進路に関わるものから、今から勉強するのかしないのか?とか、遊ぶのか遊ばないのか?といった普段の生活にかかるものもある。

多種多様な選択はあるものの詰まるところ結論はやるのかやらないのかの2択になってくる。ちなみに後からやるというのは今はやらないという選択になります。

だから端的にいうと、選べるのはやるのかやらないのかだけ。ということはやったらどうなるのか?またはやらなかったらどうなるのか?というのを比較してより良い方を選べる様に評価すればいいことになる。

評価といってもそんなに難しく考えることはなく、やるかやらないかを比較してそれをやる時に得るもの、やらなかった時に失うものなどを比較して、どちらを選んだ方が自分にとっていいのかというのを考えるだけでいい。この時に注意したいのが損失を回避したくなる損失回避の法則や、変化を避ける現状維持バイアスなど、意思決定にかかる偏りがあることを踏まえてできるだけフラットに考えるということ。ちなみにここでいうやらないという選択は、今やっていることを優先する場合や他のことを選択できるので、全く何もしないということではありません。

ここでの意見の選択と評価というものが、どんなものかというのを何となく抑えたところで、次にレイヤーを変えて意見の調整について考えてみます。

意見の調整

意見の調整はお互いの考えがあって、それは自分や相手の立場や背景によって発言が異なってくるものを調整しなければならない。

誰だって守るべき立場がある。それは家族や友達であったり、団体であったりいろんなものがある。だから意見を曲げられないということはよくある話です。

そして話していると自分の意見を通すために感情的になって本質的な話ができないまま意見が平行線になることだってありますよね。私の周りで意見を調整できない場合ってこういうパターンが多い。

ただ詰まるところ、交渉における意見の調整って前述のとおりやるかやらないかどちらかを選択するものが多いのでそこを評価して、冷静に話し合えば話は進みやすいと思う。もちろん両者の意見を調整するに際し、平等ではないとしても両者共に合理的だと思える評価をする必要があって、そこだけはしっかりと抑える必要がある。

もちろん両者の立場が違うから納得できない場合だってあると思う。そうなってくるとそれを飲めるのか飲めないのか評価する方向で調整する。それがダメならだらだらと調整するのも時間がもったいないので諦めた方がいいのかな。

諦めるんかーい?って思われるかもしれないけど、議論が硬直して進まなそうなときは早めに諦めて次に進んだ方がいいと思う。よほどその交渉が重要で、他に重要度が低いものしかすることがない場合は別ですけど。

意見の調整をしていて、やってる最中に気持ちが入りすぎてつい話を成立させることに夢中になり、その成立が絶対的な正解だと考えてしまう場合がありますが、私は調整できないなら早めに諦めた方がいいと思う。サンクコストが増えれば増えるほど諦めにくくなるし、それによって無駄なコストは増えるので。

まとめ

交渉時の意見の調整方法は、その意見の内容を評価して、調整がつかない部分は飲めるか飲めないかを判断し、それでもダメなら早めに諦めて次に進めるというのが基本だと思う。

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